前衛映画

それが、映画である、というだけで満足。

これは、学生になったばかりの頃、
映画を作れるんだという希望に胸を膨らませていた
僕の心を占領する想いであったように思います。

好きな映画は?
と、問われれば、お前知らないだろうと作品を列挙するのであります。

前衛だと言われたり、アバンギャルドだと言われたり、(同義ですが、片方しか使わない人がいる)
するような映画は、今でも好きです。
と、言うより作り手の情熱が好きです。

アブノーマルで、ターゲットが狭い分、
僕がその中に納まることも、まれです。

でも、映画愛絶頂期の頃は、
「それが、映画である、というだけで満足していた」
時期があります。

もう失せましたが。
いつからか、僕の愛情は映画だけが占領するものではなくなりました。

たくさんのものに、向けられています。
でも、それはやっとこさ、

「作り手」になったんだと、自覚しています。
だから、僕はやはり、

大衆のための、娯楽作品を書ける本書きになりたいと思います。

でも、前衛を作る人も必要だと思っています。
どんな筋で、
どんな題材で、
どんなテーマで、
どんなキャラクターでも、

映画は、映画である

という道も、あるんだと信じています。

自分は目指せないけど、必要だと思っている存在がある。
矛盾してるけど、そうなんです。